高卒認定の必須科目である国語ですが、英語や数学などと比べ、点数を取りやすい科目です。だからこそ効率よく勉強し、1度の受験で確実に合格しておきたいですよね。
しかし、国語はなかなか勉強方法がわからないというお声を耳にします。また、「国語の過去問を解いたけれど合格点に届かなかった」、「国語は受かると思っていたのに落ちてしまった」というようなお問合せもよくあるんですよ。
ここでは、高卒認定の国語の攻略法についてお話していきたいと思います。
試験問題の構成
高卒認定の国語では、現代文と古文、漢文の出題があります。
現代文では大問2つが出題され、古文が大問1つ、漢文が大問1つ という構成になっています。
細かい文法などの問題よりも読解が中心です。ですから、読書をよくする方などは、点数が取りやすいかもしれませんね。
配点としては、大問1つにつき25点ほどなので、現代文で全問正解できれば、合格点には届くかと思います。…しかし、そう簡単にはいきませんよね。
各単元の出題傾向と勉強方法についてまとめました。
現代文
現代文で満点を取れれば50点ですから、ここでたくさん点数を稼いでおく必要があります。漢字の問題と読解の問題があり、漢字は各1点ずつ、読解は5~6点の配点です。
漢字
漢字は漢検3級から4級レベルの読み書きが出題されます。実際に自分で書くわけでなく、マークシートですから、ここで間違えてしまうともったいないです。いつも読み方がわからないままスルーしてしまう漢字の読み方を調べたり、ついひらがなで書いてしまいがちな言葉を漢字で書くようにしたりする習慣をつけておきましょう。
読解
読解では長い文章を読みますので、普段あまり文章を読まない人は途中で嫌になってしまうかもしれませんね。普段から本や新聞を読むなどして、長文に慣れておくといいですよ。また、古文・漢文でも言えることですが、問題を解く際には文章を読む前に設問や選択肢をざっと見ておいて、どんなことを聞かれるのかという心構えをしてから読むと、スムーズに問題を解くことができますよ。
現代文では随筆・評論・小説の中から2つ出題されます。
随筆
随筆では、筆者の体験談などを通して作者がどのように感じたのかということを読み解きます。筆者が最も主張したいことは何なのか判断することが大切です。
評論
評論は何かしらのテーマに対して批評し、論じたものです。何をテーマに書かれているのかをつかむことが、最も重要です。自分の考えなどよりも筆者が論じたことを客観的に読み解きましょう。
小説
小説では登場人物の心情や、行動・発言の意図を問われる問題が多く出題されます。あくまで文章の中から心情を見つけ出すものですから、自分の思いや「ふつうはこう感じるだろう」というような自分の中の一般論は抜きにして読んでください。
古文
古文では、細かい活用や文法を問う問題は出題されません。物語を読み解き、登場人物の心情や行動についてを答えることの方が大切です。主語が省略されていることがよくありますから、誰が何をしたのか・言ったのかということに気をつけながら読み進めましょう。
日本語といえど、単語の意味が現代と異なるものも多いですから、読む際に戸惑うことがあるかもしれません。文章の後に(注)として言葉の意味が書かれているものもあるのでその言葉に気をつけながら読むといいですよ。また、設問は現代の言葉で書かれていますので、その点も読み解くヒントになるかと思います。
とにかく古文の文章・単語に慣れるまで読解問題を解いてみましょう。
漢文
漢文では、読解の問題がほとんどですが、漢文の読み方に関する問題も出題されますので、返り点や送り仮名、再読文字などの漢文の読み方を覚えるようにしてくださいね。
読解が苦手な方でも正解できる可能性のある問題ですから、しっかり対策をとっておくといいですね。
読解の問題では、受身・使役の表現や否定の表現に気をつけながら読んでいきましょう。
古文と同様に(注)と書かれている言葉の意味や設問の内容が読み解くヒントになりますから、本文以外の部分にも注目してください。
さて、国語の出題傾向と勉強方法をまとめてみましたが、いかがでしたか?
国語だけでなく、どの科目にも言えることですが、過去にどんな問題が出ているのかをチェックしておくと、効率よく試験対策ができますよ。